殺人倶楽部

レビュー

新時代推理AVGの幕開け
 推理AVGというジャンルはそれほど目新しいものではない。『鍵穴殺人事件』や『ポートピア連続殺人事件』、推理小説原作の作品の数々など、殺人事件を題材として推理の過程をゲーム化した作品は数多い。また、推理を主体としていなくとも、多くのAVGには推理の要素が含まれている。情報を収集し整理して推理し行動に移すという過程は、コンピューターゲームとして扱いやすいスタイルであった。初期の家庭用コンシューマゲーム機(要するにファミコン)にも、推理AVGというジャンルは存在した(多くはクソゲーだったが(泣))

 コマンド選択式AVGがその形式を確立しつつあった時期に、その形式を十二分に生かした推理AVGが生み出された。それがこの『殺人倶楽部』だ。
 冒険(Adventure)という枠組みを取っ払い、徹底して情報収集と推理に重点がおかれている。シリーズ一作目ということでアラは目立つものの、ひとつの方向性を作り出していることは間違いない。
 入手できる情報を吟味して新たな情報の入手経路を探る、というのがこのゲームの魅力のひとつだ。コマンド総当たりでも解けなくはない(というか情報の入手漏れを防ぐ必要から、結局総当たりになってしまうのは否めない)が、ぜひこまめにメモをとって、事象と事象のつながりを確認して欲しい。
 「この人物の秘密とは?」
 「なぜこのアイテムをこの人物が持っているのか?」
 「この二人は知り合いではないのか?」
 生半可な推理小説と比較しても、自ら行動できる分、こちらの方が深みを感じる。
 純粋な推理形式のAVGとしては、この『殺人倶楽部』が以後のゲームに与えた影響は大きい。そこのところを、じっくりと味わっていただきたい。


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以下ネタバレ注意
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